花の宿
アイコン
もどる
ほんのりと 漂ひ来たる 花の香に 蝶にあらねど 誘われて
迷い込みにし 花の宿

迎えくれしは 透き通る 肌の白さを これ見よと ばかり あらわに
はしょりおく 裾の乱れを 慌てたる 風情に 隠す 所作もまた
匂ひ立ちたる 女ぶり 宿の主と 申します
飾り立てたる 風で無く さりとて 捨てた 風も無く
隅の 柱に 投げ入れし 花一輪の 気遣いに
無粋を嘆く 輩にも 心配りは 見て取れて

つい一晩が 二夜になり 重ね重ねて つれづれを
かこつ いとまも あればこそ
深い仲にと なりにけり
熱い 吐息の 首筋に こらえかねたる 玉の汗 
もつれ ほぐれて 神世より 変はらぬ 愛の営みに
夜ごとの 精を 吸ひ尽くし 息絶ゆるかと 思ふほど
奪ひ 奪はれ 遠くなる 意識の落ちて行く先は
奈落の底か 天国か・・・
春の終わりの とある日に 目覚めし 男の 見たものは
?
幸せな 結末が 好き
夢は 醒めるもの