ねこねここねこー5
いででででぇーっ!
昨夜、作業を全部終わって、いつものように、先にわたしの布団でぐっすり眠っているくろっぴを起こさないように、そっと並んで横になった。くろっぴは、これまた、いつものように、寝ぼけて、うにゃにゃーん、とでも言いたげに、静かにわたしの頬を舐めた・・・で、いつもだったら、そのまま、とろとろ眠り込む・・はずだった。
くろっぴは、いつもよりも長いこと、もぞもぞしていた。胸の上から髪の上へ、首周りを這い回り、目は閉じたまま、もそもそもそ・・・。そして、あろうことか、わたしの上唇を、まるでおっぱいを飲む様に、吸い始めた。
ぢゅっぢゅっぢゅっぢゅっ、力強く、連続で吸われて、思わず悲鳴をあげた。「いででででぇーっ!」
「痛い」なんて、生やさしい表現は出来なかった。まさしく、「イダイっ!(この、訛り具合が肝心)」だった。キッス・オブ・ファィア、なんて、しゃれていられない痛みは、ピンポイントで吸われたせいだろう。
唇をちぎられないように、気をつけて引き離したら、そのまま、寝ぼけて、今度は、髪の毛をまさぐり、耳たぶをぢゅっっぢゅっぢゅっぢゅっ、これまた、くすぐったくも、痛かった。それより、つけっぱなしのピアスで、くろっぴの口を傷つけないか、気になった。また引き離したら、反対側の耳を狙う、よけたら、再び、わたしの唇を吸いに来る。真夜中の攻防戦は、四十分ほど続いた。
ようようのことで、くろっぴに眠ってもらったが、少々考え込んでしまった。ずっと、ちゃぽのことで頭がいっぱいで、もしかすると、くろっぴは、何も言わないままに、淋しかったのかもしれない。赤ちゃん返りしてしまったんだね。ごめんね、心が安定していれば、こんなにしがみついたりしないものね。
夜に、夢を見た。手のひらに、ゆで卵があって、それが、なんと、みるみる孵化して、ひよこが出てきた。そのひよこは、いつのまにか、三毛の子猫になって、するすると育って、くろっぴより、ほんの少し小さいだけの、愛らしい姿になった。子猫は、二匹で、じゃれあい、わたしを誘った。
家の猫にも、心を忘れないように、しよう。忙しい、って、心を忘れる、って書くんだよね。
2002年8月4日 11:57
おいでませへ
ねぼけくろっぴ
ねんねのくろっぴ

遊び疲れて
目んめが醒めたよ
トップページへもどる
ちゃぽの奇跡。
朝。最近は、何故か、夜はちゃんと眠れるようになって、朝、目覚まし要らずで起きている。いつものように、学校へ行くと、ちゃぽは、半分寝ぼけた顔で、律儀にお座りして、迎えてくれた。例によって、注射器で栄養剤を飲ませたが、何だか、上手く飲んだ・気がした。飲み終えて、同僚と話していた。このままの状態が続くなら、そろそろ、病院で、新しい栄養剤をもらってこないといけないね。でも、絶対的な栄養は、足りないから、困ったね。ーーそうなんですよ。このところ、ずいぶんやせてきてますしねぇ。小さくなりましたもん。
ちゃぽは、お座りして、聞いていた。ねぇ、ちゃぽ。食べないと、やせてしまうよ?早く、治ってね、早く、食べられるように、なろうね。まだ、痛い?少しくらいなら、我慢して、食べないといけないよ?
午前中に、蒸しタオルで、口の周りを拭いた。ちゃぽは、前のように逃げようとはせず、黙って拭かせてくれた。喉をごろごろ・少しゼイゼイいう音が入るけれど・鳴らして、喜びの表情を見せてくれた。せつなかった。
お昼休み。ちゃぽは、足元で、にゃーぉ、と鳴いた。鳴き声に、甘えと、信頼と、力強さがあった。気休めでもイイや、と、缶詰を開けてあったものを、冷蔵庫から取り出して、皿に与えた・・・・ところが!なんと、ちゃぽは、頭をナナメにしながら、缶詰の魚に食いついたではないか!ぼろぼろ、こぼしながらも、懸命に食べようとしてくれた。子供達は、歓声を上げた。「やったぁっ!ちゃぽが、自分で食べてる!」みんな、感激していた。わたしは、言葉が無かった。ただ、もうひと缶、開けた。何度も、何度も、休みながら、ちゃぽは、だんだんに上手に食べるようになった。半日かけて、牛乳100_gくらいと、缶詰をひと缶、食べあげた。
回復へ、回復へ。食べ終えて、横になって、しばらくぶりの毛繕いを、ゆったりとしているちゃぽは、顔が曲がったままなのを除けば、普通の飼い猫と変わりなかった。左の上あごの牙は、抜いてもらわないといけないかも知れないが、命に別状は無いだろう。そう思ったら、初めて、涙がこみ上げてきて、わたしは、上を向いて、咳払いをした。空が、青かった。
心配してくださった、たくさんの方々に、一刻も早く教えたかった。今はただ、心からの感謝を捧げます。神様って、本当に居る、って、思えた一日でした。
2002年8月5日 18:52
ハエ、一匹。
お盆休みで、くつろいで、ゆったりと桃を食べていた。膝でのんびり、毛繕いをしていたくろっぴが、突然、「ゥカカカカカ・・・」と、肩を下げて、お尻をあげた格好になって、後足で足踏みしながら、体勢を低くして、狙っている。「何?」と、目線の先を探したら、なんと、どこから紛れ込んだか、ハエが一匹、へろへろ飛んでいた。
あややや?と、思う間も無く、くろっぴは、追いかける、追いかける、飛ぶやら、踊るやら、もう、タイヘン!
書院造りの棚の方に走ったときには、思わず、桃を持ったまま、わたしも走った。賢いハエが、方向転換をしてくれたおかげで、事なきを得たが、えらいこっちゃ。居間のピアノに足跡を付けたのだって、いい加減母に叱られているのに、この上、漆塗りの文箱やら、杢の座卓やらに足跡をつけたら、確実に大雷が落ちること、うけあい。志野焼やなんかを割ったら、おじいさんが悲しむ。
もはや、最後の手段、とばかりに、わたしは、廊下の戸を開けた。くろっぴに、さんざん追い回されたハエは、うまくそっちへ逃げ出してくれたため、それを追いかけて、くろっぴも廊下へ走り出した。すかさず、後ろ手に閉めて、一安心・・・出来なかった。なんと、玄関の戸が開いたままだったので、タタキに飛び出したくろっぴを押さえに、わたしも裸足で飛び出すハメになってしまった。ウンダバダバダバ・ウンダバダ、って、土人のかけ声が聞こえてくる気分で、まだ、ハエをあきらめきれないくろっぴを捧げ持って、廊下をこそこそ歩く様は、まさしく「腰蓑が似合う、土人スタイル」。鼻に骨でも刺してみようか、なんて、ふと思ったりする。
足を洗って、パソコンの前に陣取って、いつも通りに作業を始めた。しばらくは、おとなしくひとりで遊んでいたくろっぴだったが、横に来て、なにやら「みゅぁーみゅあー」鳴いていたのを、放って置いたら、ぴょーん、と、横のパソコンラックに飛び乗って来た・・・とたんに、「ブォーォォン」と、聞き慣れた音!ナニ?と見たら、別のパソコンを、キーボードから立ち上げてくれちゃったのだ。最近のくろっぴは、よく稼ぐ。猫の手は、まだ借りなくても良いのだが。今だって、もう真夜中だというのに、ぶんぶん、全速力で走り回っている。食べる量も、ものすごく増えた。今までは三回に分けて与えていたレトルトを一袋、一回でぺろりとたいらげる。でも、鳴き声は、相変わらず、甘ったれで、か細くて、愛らしい。拾われた当初は、こんなにも元気に大きくなってくれるなんて、想像していなかっただけに、妙に嬉しく、くすぐったい。
・・・・・と書いているうちに、しーん、と静かになった。振り返ったら、新しくおみやげに買ってきた、赤ちゃん用の小さなぬいぐるみをだっこして、ベッドで丸くなっていた。わたしも、そろそろ寝よう。おやすみなさい。
2002年8月17日 0:56
ハエに見える?
ぬいぐるみ
おじいさんはいたずらっ子。
青い風船を持って、おじいさんが、ニコニコしながらやってきた。「孫にやるから」と、もらってきた、という。成人した孫に、風船かい?と、苦笑したら、なんと、くろっぴへのお土産だ、と言う。おおっ!何と嬉しい事をおっしゃる!「ほれほれ。」と、じゃらす。くろっぴは、前足でちょいちょい、とつついてみるが、なにしろ、自分の体の何倍もの大きさ。ほてっ、と、横座りして、「ままぁー?どうちよう?」って感じに、わたしの顔を見上げている。しばらく眺めていたおじいさんは、「なんだ、遊ばないのか。」と、つまらなそうに言う。「せっかく、楽しみにして来たのに・・・。」と、かなり不服そう。では、と、ひょいひょい、動かしてやって、なんとか、追いかけさせるのに成功したが、またもや、風船は放っておいて、わたしにだっこしに、戻ってきたくろっぴに、おじいさんのショッキングな一言。「一生懸命じゃれて、『バーンッ!』と割れて、ビックリするところを見たかったのに!」
そんなことを考えていたのか!まぁ、いくつになっても、いたずらっ子なのは変わらないなぁ。
・・・その三十分後、やっちゃいました、噛み噛みしていて、『バァーンッ!!』と。可哀相なくろっぴは、体中の毛を逆立てて、一瞬にして、四本足を突っ張らせたまま垂直に高く飛び上がり、次の瞬間、耳をピッタリ頭にくっつけ、弾丸のように、戸棚の下に潜り込んでしまいました。やれやれ・・・・(ため息)。
2002年8月28日 22:27
ちゃぽの受難。
最近、芝生付近で、蛇が出た、という噂で、もちきりだ。父兄が、見たという。用務員さんが、電動芝刈り機で、せっせと草を刈っていた。「居るのかねぇ?」「縄でも、見間違えたんじゃないの?」って、みんなは、それでも、おそるおそる、遠巻きに見ていた。
暑かった。仕事を終えて、用務員さんが引き上げたのを見計らって、辺りに、ホースで散水した。花壇は、いっそう生い茂っている、かに見えた。暑かろう、と、そこにも水をかけた時であった。びょぉーん、っと、何かが走り出た。「すわ、噂の蛇か?」と、集中して水をかけたら、なんと、飛び出してきたのは、草むらで昼寝を楽しんでいた、ちゃぽだった!
ごめん、ごめん、と、慌ててタオルで拭いてやったが、そんな所で寝るなよぉー、と、拭きながら見るともなく見たら、腕に噛まれた傷が、痛々しく穴になっているではないか!蛇?・・・居たのか、やっぱり・・・。もしかしたら、芝刈り機に追われた蛇を捕らえようとしていた所に、水入りにされて、はずみで噛まれたのでは?と思うと、寒気がした。だって、ついさっきまで、部屋にいたちゃぽには、傷なんか、無かったし。
お詫びに、と言ってはなんだが、ミルクをたっぷりあげた。毒なんか、無いよねぇ・・・???と、心配しつつ。
明日も、元気な顔を見せてよね。
2002年8月30日 2:14
最近の くろっぴ。
最近のくろっぴは、たいへんに「元気印」です。活力が、ありあまっている、といったふうに見えます。とにかく、「走る」、「登る」、「囓る」、「食べる」、「出す」、「ちょっと、寝る」、これに尽きますね。
網戸という網戸は、あちこち、本当に高いところまでに、爪痕の穴が開いていますし、戸棚、本棚、タンスの類は言うに及ばず、カーテンレールやスポットライトの上、パソコンラックなんか、もう、お気に入り中のお気に入り、キーボードの上は、昼寝場所ですし。今も、後ろで、何が面白いのか、南側の本棚から、北側のテレビ台めがけて、何度も「スタートダッシュ」を繰り返しています。しかも、「くろっぴへ。」と、お土産にもらった、くろっぴと同じくらいの大きさの、白い虎のぬいぐるみ(くれた相手は、「しろっぴ」、と名付けてくれた)を、ずるずる引きずりながら。
さっき、起こされました、はい、六時少し前ですが、顔の上を、全力疾走してくれまして・・・。
あぁ、パフだったら、このぐらいの時には、走っても、絶対に、わたしの顔は踏まなかったなぁ、って思い出す。今は、もうオトナになって、洋猫の穏やかさもあって、走る、なんてしない、パフだけど。
シャワーを浴びている間中、ずっと、窓の枠から、わたしを見下ろして(見守って?)ます。シャワーをかけたら、ちゃぽみたいに、吹っ飛んで逃げる・かな?なんて、むくむく湧いてくる悪戯心を、我慢しつつ・・・。だって、足に水がつくと、本当に嫌がって、懸命に舐めているんですもの、全身に水がかかったら、さぞ・・・と思うと、つい、かわいそうで。
くろっぴの好きなモノは、かにかま、チーズ、クルミパン。
今、やっと、膝に戻ってきて、すやすや眠っています。前は、椅子の上で、ちょうどよかったんですけど、今はかなり大きくなったので、気をつけてやらないと、転げ落ちます。
穏やかに、日々は過ぎていきます。
2002年8月30日 8:34
ねこねここねこー6へ